レッスン前のカウンセリングでは最近、「夜中に足がつる」とおっしゃる方が目立ちます。この時期に考えられる原因の一つがミネラル不足。今回はこのミネラルと筋肉の関係についてお話しします。
寝ている時は約コップ一杯分の汗をかくと言われ、特に夏場は日中に体内にこもっていた熱が放熱するため沢山の汗をかきやすくなります。汗で失われる成分の９９％は水分、残りの１％がナトリウム（塩分）、カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルとなります。
寝ている間に大量の汗をかいて脱水状態になると、神経や筋肉の働きを調節しているミネラルが不足し、寝返りをうったり伸びをしたりしたタイミングで起こりやすくなります。
筋肉はマグネシウムとカルシウム、2種類のミネラルによって動かされているのですが、マグネシウムは筋肉を弛緩、カルシウムは逆に収縮させる働きがあり、発汗によりカルシウムよりも多くマグネシウムが失われ、カルシウムの方が多く存在し、「収縮」が過剰に起きてしまいます。これが足がつる原因の一つ。
ミネラルは体内で生成することができないため、食事から摂取するしかありません。 食生活を見直してミネラルを多く含む食品を食事に取り入れたり、就寝前に塩水を補給するのもおすすめです。
ちなみに、ここで言う「塩」とは天然塩のこと。天然の塩にはミネラルが多く含まれていますが、食塩（精製されている塩）は塩化ナトリウムが99.5%以上となり、残念ながらミネラルは殆ど含まれていません。
これから暑さが増す季節、是非食生活に天然塩をバランス良く取り入れて、足がつるのを予防したり、熱中症対策にもお役立てください。
画像は私が愛用しているギリシャの天然塩。エーゲ海の海水で作られた塩です。プライベートでは、ゆかりある地、ギリシャ協会に所属しながら異文化交流を楽しんでいる私です。お料理はもちろん、暑い夏の日は外出前にひとつまみペロリ。皆さんも是非お気に入りの天然塩を見つけてみてくださいね。