あけまして…と
新年のご挨拶をしたいところですが
喪中のため年頭のご挨拶を今年は控えさせて頂いております。
12月中に祖母の旅立ちがあり、
本来なら年末年始は新しい年を迎える準備で大忙しですが
今回はその流れが完全にストップ。
古い仕来たりに従うと
喪中(少なくとも四十九日を終えるまで)は
お目出たいことやお祝い事は避けるのが一般的。
年賀状などを準備していたものの、それらは全て破棄。
派手な行動は避け、出来るだけ行動も控えめに。
娘は楽しみにしていた普段通りの華やかなお正月が
今年は出来ないことを知り、とてもがっかりしていました。
大人たちも皆、寂しいけれどそれが古くからの仕来たり
「祝う」気持ちを抑えなければという感じで受け止めるしかありません。
人生を車の運転に例えると、「通行止め」そんな感じ。
通年行っていたことが強制的にストップされると、ある意味とてもシンプル。
久しぶりの通行止めで戸惑いはありましたが、
数日経つと意外にも落ち着いて物事を捉え、視野の広さを感じ
今までとは違う心の在り方が湧いてきました。
世の中は何て慌ただしいのだろう…
近年の年末年始の過ごし方は一体どれだけ忙しかったのか…
急に起こった通行止めに「たまにはこんなシンプルな年越しもいいものだ」と
正直、ストップをかけられホッとしている自分もいます。
運転中に渋滞に巻き込まれたなら
必死に他の道を探してでも目的地へ向かうかも知れません。
でも、通行止めとなると
諦めて行動できる範囲でドライブを楽しみ、
今まで見落としていた素晴らしい景色との出会いもあるでしょう。
「人は時に強制的に行動を妨げられないと気付けないことが沢山ある」
通行止めで手にした、ゆったりと流れる時間。
元旦の朝
スタジオのお庭では
通年よりも1ヶ月も早く梅の花が満開になりました。
春夏秋冬
季節は繰り返され
当たり前のように過ぎ去る時間の中で
前倒しで咲く季節外れの花。
「なんで今頃?」と思いましたが、
植物はいつだって周りの環境に順応していく。
自分の身を守るため、空気に触れ、雨水を吸収し、太陽の光を受け取り、
その時々で美しく花を咲かせたり、実を実らせたり
与えられた環境の中で生きて行く術を知る。
だから、環境が変われば咲くタイミングだって変わっていく。
私たち人間も、置かれている環境によって咲くタイミングは違うし
美しく咲けない時だってある。
それでもまた次のサイクルはやってくる。
咲けても咲けなくても
同じ木であり間違いなく成長をしている。
慌ただしい環境から一歩離れ
今こうして景色を見渡してみると
本当に大切なものをしっかりと受け取っている自分に気付きます。
忙しいとついつい後回しにしがちな
家族や親しい仲間との関わりの中にある温かさに改めて気付かされ、
それは、スピードを出して走っていた自分を
「通行止め」という形で立ち止まらせてくれたお陰なのだと。
きっと人の言葉の中にも
自分を立ち止まらせ、周りの景色に目を向ける時間をくれたり
心に向き合うきっかけをくれることがある。
その一時停止は決して苦しいものではなく
この先を心地よく過ごすための「生きる術(すべ)」なのかも知れない。
美しく咲くための大事な通行止めとして
与えられたこの時間を有り難く心に受け止め
新たな気持ちでアクセルを踏み、進むべき道を心地よく走りたい。
この想定外の通行止めを感謝と共に。
今ゆったりと立ち止まっている間に沢山の温かな恵みを受け
今年も素敵な花を咲かせることのできる一年でありたいと思います。
おめでとうが言えなくても
いつもと同じ、素敵な一年の始まり。
皆様はどんなお正月を迎えられましたか?
素晴らしい新年の幕開けとなりますように…
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
2017年も新しい出会いを楽しみにしております。
Cooria Chai
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