自分らしさと 一輪の梅の花


2021年の幕開け。
新年明けましておめでとうございます。

昨年はコロナ渦の中
スタジオでのコロナ対策や様々な取り組みを信頼して下さり
変わらずに沢山の方にご利用頂けたことを心より感謝申し上げます。
引き続き本年もどうぞ宜しくお願い致します。

振り返ると…
スタジオの建て替えが完成したり
10周年を迎えたり
様々な変化や節目を迎えていた2020年。

コロナ渦の中で思考的にも物質的にも手放したことは色々
でもそうすることでスペースが生まれ
またそこに何か新しいことを取り入れる
そんなきっかけをくれた年でもあります。

2020年はプライベートレッスンのお申し込みも増えた一年でした。
そのお陰で普段なかなかお話しする機会がなかった生徒さんとも
レッスン前後にじっくりお話をすることが出来たりと
コロナ渦によって与えられた素敵なことも沢山。
心地よい余韻と共に一年を終えることが出来ました。

さて、2021年
スタジオでは年をまたいで例年にはない珍しい光景が…

あれは昨年の12月中旬
スタジオでのレッスン中のこと。
時折視界に入る窓の外の鮮やかなピンク色。
その色に視線を向けると
そこには一輪の梅の花。

ちょっと早いけれど
今期は早くも梅の木に花が咲き
ここからは一気に満開に?
そう思っていたのですが
来る日も来る日も一輪のみ。
そして気付けば年を越していました。

「なぜ一輪?」
今日もまたレッスン後に
一人梅の木を見上げながら他の枝の蕾を確認するも
その蕾はまだ咲く気配はなし。

一輪の梅の花
間違えて咲くにしては長く鮮やかに咲き続けている。
その姿はまるで「私が正しいのよ」と言わんばかりに。

確かに…
何が正しいかって、その答えはない。
むしろ他の蕾の方が遅いのかも知れない。
沢山ある蕾の中の一輪だけが咲いてしまったから
例年よりも咲くのが早いから
それがついつい珍しいと感じてしまう。
まだ咲いていない蕾を基準に考えてしまうけれど
本当はそんな風に考えなくたっていい。

例えば私たち人間の世界では
コロナ渦によって崩壊した生活様式。
今まで当たり前だった様々なスタイルが崩れ
生活自体は不自由さが増した。
それでも心は逆に自由になったように感じる。

今まで普通だったことがこんなにも簡単に崩れ
行動も考え方も急に新しくしなければならなくなった
コロナ渦による様々な変化。
同時に「こうあるべき」という考え方も薄れて行く。

きっとこれからは
自分たちのペースで自分たちのタイミングで
何が正しいとかではなく
誰かに合わせるでもなく
自分自身が基準となってマイペースに
生きて行く時代なのかも知れない。


一輪の梅の花が教えてくれたこと
「マイペースに」「自分らしく」「無理に合わせなくたっていい」

時に遅かろうが早かろうが
咲いても咲かなくても
梅の木であることには変わりない。



皆さんはこれからの時代
一輪の梅の花?
それとも他の沢山の蕾ですか?

どちらだとしてもそれが自分の生きるスタイル。
自分らしく自信を持って咲く花は
きっと…より美しいのです。

今年もスタジオでゆったりとご自身と向き合い
その「自分らしさ」に気付けますように。
居心地のよい空間と梅の木と共にお待ちしております。




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